1.17の記憶と思い出

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参考画像:Aflo
28年前のこの日。
学生で一人暮らしをしていた私は、下宿先のアパートで地鳴りのような音で目を覚ましました。その直後、ドン!と突き上げるような衝撃から始まり、その後建物ごと揺さぶられているような激しい揺れがしばらく続く間、布団の中で身動きが取れずに私はこのまま死ぬのかと束の間確かに思いました。

揺れが収まり起き出てみると、幸い私自身の被害と言えるものは僅かな食器類だけでした。しかし、ドアを開けた先では前日まで当たり前にあった景色や日常が一変していました。

あの日、何も失うことなく今日まで健康で生きてこられた私に1月17日について語れる言葉など有りません。
ただ、死が頭をよぎるほどの恐怖と日常が奪われた衝撃が自分の身に起きた事実は確かで
今でもほんの僅かな揺れでも体がすくんで動けなくなります。

そんな見えない傷を癒してくれたのが16年1月16日、17日に大阪で開かれた
ニューイヤーオンアイスでの羽生さんの演技でした。

プログラムは「The Final Time Traveler」
ゲーム『タイムトラベラーズ』のエンディングテーマ曲で、
2014年のアイスショーFantasy on ICEでこの曲を歌うサラ・オレインとさんとのコラボで披露され、2014-2015シーズンにはエキシビションで演じられた演目です。

曲の作詞を担当され、ゲーム制作制作に携わられたイシイジロウさんが
当時のことをTwitterに書かれています。


https://twitter.com/jiro_ishii/status/544118439913086976?s=20&t=h5qdUIO9qnusvkrXpssXOQ
https://twitter.com/jiro_ishii/status/544118356471595008?s=20&t=h5qdUIO9qnusvkrXpssXOQ
時間の経過と共に忘れられていく阪神淡路大震災をテーマに作られ、 そのシナリオが完成した翌日に起きた東日本大震災。 この曲に込められた思いと経緯を受け取って、震災から21年の日に関西の地で 演じてくださったこと。 後に知ったことですが、ご自身はリスフラン靭帯の損傷で足に痛みがある状態でした。 世界選手権を控える大切な時期にも関わらず、それを隠して、震災が起きた日に開かれるアイスショーにそれをテーマにしたプログラムを選んで出演してくれたのです。 その思いを会場で直接受け取れたことは私にとって 同じ日に受けた痛みを癒してくれる宝物の思い出になっています。

おまけ

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